- 胸の痛みは何科?
まず最初に知りたい受診の考え方 - その胸の痛み、
狭心症かも?心筋梗塞かも? - 狭心症と心筋梗塞の「違い」を
サッと整理 - 症状の違い
(痛みの場所・強さ・持続時間) - 検査・治療の違い
(クリニックでできること/救急が必要なこと) - 受診の目安(救急?それとも外来?)
- よくある質問:
何科で迷ったとき・違いで迷ったとき
「その胸の痛み、まず“どこに相談すべきか”を整理」
ショート動画でも解説しています。
胸の痛みは何科?
まず最初に知りたい受診の考え方
胸の痛みや違和感があると、「何科を受診すればいいのか」「救急に行くべきか」と迷いますよね。
胸の痛みの原因は、筋肉や神経など体表の痛みだけでなく、心臓や肺、消化器の病気が関係していることもあります。
そのため自己判断で様子を見続けるよりも、まず“緊急性”の見極めをすることが大切です。
迷ったら、まずはこの判断
強い胸の痛みが続く/冷汗・吐き気・息切れがある場合は、心筋梗塞など緊急対応が必要な可能性があります。
ためらわず救急(119)を選択してください。
一方で、痛みが軽い・短時間でおさまる・繰り返すといった場合でも、狭心症などの可能性があるため、外来で早めに相談することが安心につながります。
その胸の痛み、
狭心症かも?心筋梗塞かも?
胸の痛みで特に不安になるのが、狭心症と心筋梗塞です。
どちらも冠動脈(心臓を養う血管)のトラブルで起こりますが、緊急性が大きく異なります。
一言でまとめると――
狭心症=一時的に心臓への血流が足りない状態(休息やお薬で落ち着きやすい)
心筋梗塞=冠動脈が詰まり、心筋の一部が傷つく状態(命に関わるため早い対応が大切)
まずはこの前提を押さえましょう。
狭心症

安静で落ち着くことが多い一方、くり返す場合は対策を進めると安心です。
タイプは「安定」「不安定」「異型(冠攣縮)」などに分かれます。
心筋梗塞
プラーク(血管内のコブ)の破綻に血栓が重なって冠動脈が詰まり、心筋の一部が傷つきます。
時間との勝負です。強い痛みが続くときは、すぐに救急要請をしてください。
狭心症と心筋梗塞の「違い」を
サッと整理
違いをサッと比較
| 項目 | 狭心症 | 心筋梗塞 |
|---|---|---|
| 病態 | 冠動脈の一時的な血流不足 | 冠動脈が急に詰まり心筋が傷つく |
| 痛みの持続 | 数分(多くは10分未満)で軽快しやすい | 20分以上持続・増悪しやすい |
| 痛みの特徴 | 圧迫・締め付け・重い感じ | 非常に強い痛み、冷汗・吐き気を伴いやすい |
| 出やすい場面 | 運動・階段・寒さ・ストレス | 安静時にも突然起こりうる |
| 初期の動き方 | できるだけ早めに受診(当日中が目安) | ためらわずに救急要請を |
| 治療の目的 | 症状予防と再発・進行の抑制 | 速やかな血流再開と合併症予防 |
「いつもの動作で出て、休むと治る」なら狭心症が疑われます。
一方で「休んでもよくならない強い痛みが続く」ときは心筋梗塞のサインかもしれません。
迷ったら遠慮なくご相談ください。
症状の違い
(痛みの場所・強さ・持続時間)
胸痛の特徴
- 場所:胸の中央〜左、みぞおち、左肩・顎・背中に広がることも
- 狭心症:数分で軽快しやすく、休息やニトロで落ち着く傾向
- 心筋梗塞:20分以上続く、次第に強くなる、冷汗・吐き気・不安感を伴いやすい
狭心症は「動いたときに出て、休むと落ち着く」痛みが典型です。
心筋梗塞は安静でも強い痛みが続くことがあり、時間とともに増悪することがあります。
胸痛が目立たない場合も
女性・高齢の方・糖尿病のある方では、息切れ・吐き気・だるさだけが前面に出ることもあります。
「胸ではないけれど何か変…」という違和感も、大切なサインです。
検査・治療の違い
(クリニックでできること/救急が必要なこと)
外来で評価できること
狭心症が疑われるとき
当院では、胸の痛みが狭心症によるものかどうかを判断するために、外来で可能な範囲の検査を行い、状態を丁寧に評価します。
検査では、心電図、心エコー、ホルター心電図などを組み合わせて行い、必要に応じて、より詳しい検査が可能な医療機関への紹介も検討します。
狭心症が疑われる場合は、症状を和らげ、再発や悪化を防ぐことを目的に、 薬物療法や生活習慣の見直しを行います。
「今すぐ危険な状態なのか」「外来で経過をみながら治療できるのか」
を見極めることが、当院の大切な役割です。
救急対応が必要と判断される場合
心筋梗塞が疑われるとき
心筋梗塞が疑われる症状や検査所見がある場合は、
一刻も早い専門的治療が必要となります。
当院では、
心電図や問診などから緊急性を判断し、速やかに救急対応が可能な医療機関へご紹介・連携します。
心筋梗塞は時間との勝負です。
「もしかして…」と思った時点で、ためらわず救急要請や専門医療機関での対応が必要になります。
受診の目安
(救急?それとも外来?)
今すぐ救急(迷ったら119)
- 20分以上続く/次第に強くなる胸の痛み
- 安静でも良くならない、ニトログリセリンで改善しない
- 冷汗・吐き気・強い息切れ・めまい・意識が遠のく感じ
命を守るために、ためらわず行動してください。救急要請は「やりすぎ」ではありません。
外来で早めに相談
- 階段や早歩きで胸が締め付けられ、休むと数分で落ち着く
- 寒いとき・ストレス時・夜間に胸の違和感がくり返す
- 糖尿病・高血圧・脂質異常・喫煙・家族歴がある
よくある質問:
何科で迷ったとき・違いで迷ったとき
胸の痛みはまず何科を受診すればいいですか?
強い痛みが続く、冷汗・吐き気・息切れを伴う場合は、心筋梗塞など緊急対応が必要な可能性があるため、迷わず救急(119)をお願いします。
それ以外でも胸の痛みがくり返す場合は、循環器内科で一度評価しておくと安心です。
数分で治る胸の痛みは狭心症、長ければ心筋梗塞と考えていいですか?
目安にはなりますが例外があります。短時間でも強い痛みがくり返す場合や、息切れ・吐き気など胸以外の症状が目立つ場合もあります。
迷ったら、どうか遠慮なくご受診ください。早めの確認が安心につながります。
安静時の胸痛はどちらの可能性が高いですか?
夜間や早朝に起こる異型狭心症や、心筋梗塞で見られることがあります。
くり返す・長引くときは、早めに評価しておくと安心です。
市販の鎮痛薬で痛みが治まったら受診しなくても大丈夫?
一時的に和らいでも、心臓のトラブルを否定できません。
「今日は大丈夫でも、明日が不安…」というお気持ちのときこそ、ご相談ください。
監修者プロフィール
院長 中嶋 哲史(Tetsufumi Nakashima)

内科・循環器・整形外科の幅広い診療経験をもとに、地域に根ざした医療を提供しています。
診療分野
- 整形外科
- 関節リウマチ
- 循環器内科
- 生活習慣病(高血圧、脂質異常症、糖尿病)
所属学会・資格
- 日本内科学会 総合内科専門医
- 日本循環器学会 循環器専門医
- 日本整形外科学会 整形外科専門医
監修医療機関
なかしま内科循環器・整形外科クリニック(西宮院)
内科・循環器内科・整形外科を中心に、地域に根ざした医療を提供しています。
最終更新日:



