ハイドロリリース注射とは
ハイドロリリース注射とは、筋肉を包む「筋膜」の癒着を、超音波(エコー)で確認しながら生理食塩水を注入して解放する治療法です。癒着を剥がすことで筋肉の可動性を引き出し、慢性的な痛みの軽減を目指します。
「とりあえずの痛み止め」との違い
従来の局所注射が、麻酔薬などによる一時的な消炎鎮痛を目的としていたのに対し、ハイドロリリースは生理食塩水を用いて「癒着という物理的な原因」に直接アプローチします。そのため、副作用のリスクが低く、体に優しい治療といえます。
大切なのは「注射のあと」
なかしま内科循環器・整形外科クリニックでは、ハイドロリリースを単なる「ゴール」ではなく、根本治療への「きっかけ」と考えています。
注射で痛みを和らげたあとに、理学療法士と二人三脚で「なぜそこが痛くなったのか」という体質改善(姿勢や運動)に取り組むこと。
このセットこそが、再発を防ぐための最短ルートです。
あなたの症状に、ハイドロリリースは「正解」か?
医師が現場で感じている、文章では伝えきれない『治療のリアルな感覚』を、1分半の動画に凝縮しました。
どんな症状におすすめ?
そもそも筋膜とは?
筋膜とは、筋肉だけでなく、骨・神経・血管・内臓まで包み込む膜状の組織です。
この筋膜が硬くなったり、周囲と癒着すると、筋肉や神経の動きが制限され、痛みや違和感が生じます。
ハイドロリリース注射をおすすめする主な症状
この筋膜に異常が生じると、以下のような症状が現れます。
- 慢性的な肩こり・首こり・腰痛
- 四肢のしびれや違和感
- 筋肉の張り・重だるさ
- 関節の動かしにくさ
- 膝関節痛(従来の注射で効果が乏しい場合)
など
ハイドロリリース注射の効果
どんな効果が期待できる?
- 筋肉の動きがスムーズになる
- 痛み・こり・張り感の軽減
- 神経の圧迫が改善し、しびれが和らぐ
特に、マッサージや従来の薬物療法で効果が見られなかった場合や、膝関節注射が効果的でなかった場合にも有効なことがあります。
効果はいつから現れる?
施術直後から痛みやこりの軽減を感じられることが多いです。個人差はありますが、通常は数日から2週間程度でさらに症状が改善する傾向があります。
ただし、効果の持続期間や感じ方は症状の原因や重さによって異なります。必要に応じて数回の施術を行うことで、より安定した改善が見られることもあります。
効果を長持ちさせるために
癒着の原因となる姿勢や生活習慣を見直すことが重要です。
当院では、ストレッチや運動療法を併用し、再発しにくい体づくりをサポートします。
まとめ
治療効果の維持には、筋膜や靭帯、神経の状態を良好に保つことが重要です。悪い姿勢や生活習慣を継続すると、症状が再発する可能性があります。
当院では、ストレッチや筋力強化などの運動療法を併用することで、治療効果を高めています。
ハイドロリリースの痛み・副作用・安全性について
注射は痛い?
エコーで確認しながら行うため、必要最小限の刺激で済みます。
チクッとした痛みを感じることはありますが、多くの方が我慢できる程度です。
副作用やリスクは?
主に生理食塩水を使用するため、薬剤による副作用は少ない治療です。
ただし、以下のような一般的な注射のリスクはあります。
- 注射部位の痛み・腫れ・内出血
- 感染(まれ)
- 一時的な違和感
保険適用・費用について
保険が適用されるケース
1ヶ月に1回、1部位までであれば保険診療が適用されます。
自己負担目安:1,000〜2,000円程度
自費診療となるケース
- 同一部位への1か月以内の再施術
- 同時に複数部位への施術(2部位目以降)
1部位:3,000〜4,500円程度
よくある質問(Q&A)
何回くらい受ける必要がありますか?
症状によりますが、1回で改善する方もいれば、数回必要な場合もあります。診察のうえ判断させていただきます。
誰でも受けられますか?
筋膜以外が原因の痛みには適さないこともあります。診察のうえ判断します。
監修者プロフィール
院長 中嶋 哲史(Tetsufumi Nakashima)

内科・循環器・整形外科の幅広い診療経験をもとに、地域に根ざした医療を提供しています。
診療分野
- 整形外科
- 関節リウマチ
- 循環器内科
- 生活習慣病(高血圧、脂質異常症、糖尿病)
所属学会・資格
- 日本内科学会 総合内科専門医
- 日本循環器学会 循環器専門医
- 日本整形外科学会 整形外科専門医
最終更新日:2026年1月



